ハイオクとレギュラーの最も本質的な相違点は、ガソリンの「オクタン価」にあります。オクタン価とは、エンジン内部で燃料が異常燃焼を起こしにくい度合い(アンチノック性)を数値化した指標です。
JIS(日本産業規格)において、ガソリンの規格は明確に定められています。レギュラーガソリンのオクタン価は89以上、ハイオクガソリン(高オクタン価ガソリン)は96以上と規定されており、国内元売り各社が供給する市販ハイオクは概ね98〜100程度の数値を誇ります。
ここで多くのドライバーが誤解しがちなのが「ハイオクのほうが燃えやすい」というイメージです。実際は正反対であり、ハイオクは「高温・高圧下でも勝手に燃え広がりにくく、狙ったタイミングでスパークプラグによって着火できる燃料」を意味します。
自動車のエンジンは、シリンダー内で空気と燃料の混合気をピストンで圧縮し、点火プラグで火花を飛ばして燃焼・膨張させることで動力を生み出します。このとき、点火プラグが点火する前に、圧縮熱によって混合気が勝手に自然発火してしまう現象を「自己着火」と呼び、これによって発生する不快な金属音や異常振動がエンジンノッキングの発生原因です。高出力・高効率を狙ったスポーツカーや直噴ターボ車、欧州輸入車などは圧縮比が高く設定されているため、ノッキングを抑え込めるハイオクガソリンが必須となります。