鳶職の給与体系は、日給月給制(働いた日数に応じて支給される形態)を採用している企業が多く見られますが、近年は社会保険完備の固定月給制を導入する企業も増加傾向にあります。厚生労働省が公表する「賃金構造基本統計調査」などの公的データや業界団体の統計を統合すると、鳶職全体の平均年収は約400万〜550万円(平均年齢38〜42歳前後)のレンジに位置しています。
経験年数別の年収推移、日給相場、および編集部による評価は次の通りです。
気になる「危険手当」の支給実態とは?
インターネット上でよく検索される「危険手当」ですが、現場での支給実態には業界特有の構造があります。一般的な民間建設工事においては、給与明細に「危険手当:〇万円」と独立して記載されるケースはむしろ少数派です。高所作業に伴うリスクは「元々の基本給や日給単価の高さ(1日あたり1万5,000円〜2万円という高設定)」にあらかじめ包含されているのが実情です。
ただし、以下のような特殊現場では明確な危険手当や特別手当が加算されます。
- 超高層建築・タワー・特殊橋梁:地上100メートルを超えるような超高所作業における高所手当(日額数千円加算)。
- 鉄道近接・夜間線路内工事:終電後の限られた時間帯に行われる特殊線路作業手当・夜勤割増手当。
- プラント・インフラ災害復旧工事:危険物質が存在する環境や災害現場など、公的補正基準が適用される工事。