「パロディや動画のネタとして作る分には自由ではないか?」と考える方もいるでしょう。確かに、フィクションであることを明記したエンタメ動画や、オリジナルのキャラクター同士のコント劇であれば法的な問題に発展することは基本的にありません。しかし、その一線を越えた瞬間にLINE偽造スクショの危険性は牙を剥きます。
実在する個人、知人、あるいは企業やインフルエンサーを想起させる名前やアイコンを用いて捏造会話を公開した場合、直ちに以下の法的責任を問われることになります。
- 名誉毀損罪(刑法第230条):公然と事実を摘示し、人の社会的評価を低下させた場合に成立します。捏造された嘘の会話劇であっても、閲覧者が「真実かもしれない」と認識し得る状態であれば成立し、3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金が科されます。
- 侮辱罪(刑法第231条):具体的な事実を挙げなくても、相手を罵倒する偽造チャットを晒して社会的尊厳を傷つければ厳罰化された侮辱罪の対象となります。
- 偽計業務妨害罪(刑法第233条):飲食店や企業が不祥事を起こしたかのような偽LINEを拡散させ、問い合わせ殺到や営業停止に追い込んだ場合、刑事責任とともに数百万〜数千万円規模の民事損害賠償請求に直面します。
2026年現在、プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求の手続きは大幅に迅速化されており、匿名アカウントであってもIPアドレスから契約者情報が数週間で特定されます。「ネタのつもりだった」「注目されたかっただけ」という言い訳は、裁判の法廷では一切通用しません。