著名人の重病報道においては、インターネット上を中心に根拠のない噂や憶測が一人歩きすることが少なくありません。若島津勝信氏に関しても、いくつかの誤解が流布されてきました。
ネット検索で見受けられる「死亡説」や「完全な寝たきり状態」といった噂は明白なデマです。倒れた直後の報道が「意識不明の重体」「人工呼吸器装着」といった深刻な文脈であったため、その後の経過を追っていない一部のネットユーザーによって誤った情報が拡散された背景があります。実際には前述の通り、意識を回復して自力歩行練習を行い、定年退職後も自宅で穏やかに生活を送っています。
もう一つの誤解は、「相撲協会の重責による過度のストレスだけが倒れた原因である」という短絡的な言説です。もちろん、一門の本家である二所ノ関部屋を率いるプレッシャーは並大抵のものではありませんでしたが、医学的な側面を見落としてはなりません。元力士特有の体重管理、高血圧などの生活習慣病リスク、さらにサウナ利用時の急激な血圧変動(ヒートショック現象)や脱水症状が複合的に重なった結果と捉えるのが、医療現場の知見に即した客観的事実です。