信夫ヶ丘店の閉店を機に、ネット上の一部では「スーパーいちい自体が縮小の一途をたどっているのではないか」という懸念が散見されました。しかし、これは実態を見誤った誤解です。最新の株式会社いちいの店舗一覧や企業リリースを確認すると、同社が推進しているのは単なる規模縮小ではなく、明確な「選択と集中」による業態転換であることが分かります。
現在、いちいは福島市内を中心に、蓬莱店、鳥川店、飯坂店、渡利店、鎌田店などを戦略的拠点として展開。単に日用品を並べるだけでなく、地産地消の福島県産農産物の直売コーナー拡充や、健康志向の高いオーガニック食品・こだわり食材の品揃えを強化しています。また、業務提携や成城石井コーナーの導入、移動スーパー事業の強化など、顧客単価と来店動機を高める施策を矢継ぎ早に打ち出しています。
老朽化した小規模店舗を無理に維持するのではなく、物流効率の高い中核店舗へ投資を集中させ、移動スーパーや宅配ネットワークで周辺エリアをカバーする。これが人口減少社会における地方スーパーの生き残り戦略です。信夫ヶ丘店の営業終了は、いちいが生き残りをかけて進めた事業構造改革の象徴的なワンシーンに過ぎません。