京都の古い長屋が並ぶ一角にある、わずか5坪の和紙雑貨店。この店には連日、スマートフォンを片手に持った外国人観光客や国内のZ世代が次々と訪れる。看板すら目立たないこの店が賑わう理由は至ってシンプルだ。来店者の多くが、近隣で検索した際に表示されるリアルタイムの評価と、SNS上で拡散された「本物の体験」を頼りにやってくるからだ。
店主は語る。「以前は通りがかりのお客さんしか来ませんでしたが、今は旅の途中で『近くで面白いものはないか』と探して来てくださる。特別な広告を出さなくても、手作りの職人技や製品背景を丁寧に発信していれば、探している人に届く時代になりました」。大掛かりなPR戦略よりも、ローカルな誠実さが評価される時代の到来と言えるだろう。