幸福の科学が長年にわたり注力してきた映画製作は、宗教団体によるメディア布教としては国内最大級の規模を誇ります。配給には東映などの大手配給会社や日活などが関わり、全国数百館規模のシネマコンプレックスで公開されるケースが通例となっていました。
ここで多くの読者が抱く「なぜ有名俳優が宗教団体の映画に出演するのか」という疑問には、日本の芸能界におけるキャスティングの構造的背景が存在します。
映画関係者やキャスティング担当者の証言によると、教団製作映画は豊富な資金力を背景に、一般的な日本映画の相場と同等かそれ以上の出演料(ギャランティ)が確実に支払われる現場として知られています。インディペンデント映画や低予算作品が多い日本映画界において、資金未回収リスクのない安定した現場は、芸能事務所やフリーランスの俳優にとって純粋なビジネス案件として成立していた側面があります。
教団映画の主演や重要ポストには千眼美子をはじめとするARI Production所属タレントが起用され、脇を固めるベテラン俳優や実力派バイプレイヤーに一般事務所の所属者が配置されるキャスティング方式が確立していました。観客動員に関しても、信者組織による前売り券のまとめ買いや動員活動がベースとなるため、興行収入ランキングで初登場首位を記録することも珍しくありませんでした。