物語の大きなターニングポイントとなるのが、ルイの恋人であるアマの不審死です。顔面を原型をとどめないほど破壊され、舌を切断された無惨な遺体となって発見されたアマ。この凶行に及んだ真犯人は、間違いなくシバでした。
アマが命を落とすことになった直接の経緯は、クラブでルイに絡んできた暴力団幹部の男に対して、アマが激怒して男の鼻を噛みちぎるという傷害事件を起こしたことに端を発します。その暴力団関係者と裏で繋がっていたのがシバでした。シバはヤクザの制裁という名目を引き受け、アマを拉致・監禁して拷問の末に死へと追いやります。
しかし、シバがアマを手にかけた決定的な理由は、単なるヤクザからの依頼や報復ではありません。シバを凶行へと駆り立てた真の動機は、主に以下の3点に集約されます。
- ルイを完全に孤立させ、手中に収めるため:アマという絶対的な防波堤を取り除くことで、精神的に不安定なルイを完全に自分へ依存させようと企てた。
- アマに対するサディスティックな嗜虐心:無邪気で生への執着が強いアマを徹底的に痛めつけ、命を奪うプロセスそのものに極上の快感を覚えた。
- ルイへの歪んだ執着と嫉妬:ルイの肉体と精神に誰よりも深く刻印を残したいという、ねじ曲がった独占欲の表れ。
シバにとってアマの殺害は、自身の欲望を完璧に満たすための「儀式」に他ならなかったのです。