ハッテン場の内部では、言葉を交わさずにコミュニケーションを成立させる高度な「ノンバーバル(非言語)プロトコル」が発達してきました。これは、素性を明かしたくないという匿名性の担保と、狭い空間でトラブルを避けるための自衛策から生まれたものです。
施設内では以下のような目印やサインが利用者の間で共有されています。
- 視線とアイコンタクト:すれ違いざまに数秒間じっと目を見つめ合い、相手が視線を逸らさずに会釈や頷きを返せば合意のサインとなります。
- 歩行ペースと立ち止まり:意中の相手の後ろを一定の距離を保ってついて歩く「クルージング」と呼ばれる行動や、部屋の前で立ち止まってドアを開けたまま待機する仕草。
- タオルの位置・巻き方:腰に巻く位置や持ち方によって、自身の役割や好みのタイプを示すローカルサインが存在するケースもあります。
- 明確な拒絶(NOのサイン):相手が手を軽く横に振る、視線を完全に逸らして背を向ける、または部屋のドアを閉める行為は「拒絶」を意味し、これ以上の接触を試みることは現場の絶対的なタブーとされています。
一般の男性が知らずに専用サウナへ入店してしまった場合、強烈な視線を感じたり、異様な静寂に戸惑ったりすることがあります。万が一誤って立ち入ってしまった場合は、慌てずに視線を合わせず、速やかにロッカーへ戻って退店すれば、無理に引き止められるなどの危険は基本的にありません。