2011年6月、ふたりの結婚が公表されると、世間からは祝福とは程遠い激しい嵐が巻き起こりました。当時、加藤茶さんは68歳、加藤綾菜夫人は23歳。芸能界でも類を見ない「45歳差婚」に対し、週刊誌やネット掲示板(2ちゃんねる等)は「遺産目当ての結婚」「財産を狙ったハニートラップ」「保険金詐欺ではないか」といった根拠のない悪意ある憶測を連日のように書き立てました。
特に標的となったのが、綾菜夫人が日常を綴っていたブログにアップされた手料理の写真でした。トンカツやステーキ、揚げ物が並ぶ食卓の様子が切り取られ、「高齢の夫に高カロリーな食事を食べさせて早死にさせようとしている」という異常な曲解とバッシングが全国規模で巻き起こったのです。
自宅ポストには脅迫状まがいの手紙が投げ込まれ、所有する自転車をペンキで汚されたり、いたずら電話が鳴り止まなかったりと、実生活に深刻な実害が及びました。当時の特番インタビューにおいて、綾菜夫人は「外出するのが怖くなり、人間不信に陥った」と吐露しています。それでも加藤茶さんは「世間は何を言ってもいい。ふたりが本当のことを知っていればそれでいいんだよ」と妻を抱きしめ、盾となって守り続けました。世間からの猛烈な逆風こそが、皮肉にも夫婦の結束を何倍にも強固なものへと昇華させたのです。