絶頂期から一転、天狗になっていた態度や環境の変化から東京のレギュラー番組が次々と打ち切りになり、森脇さんは30歳前後で仕事を完全に失いました。東京の高級マンションを引き払い、失意の中で故郷・京都へ拠点を戻すことになります。
毎月入っていた大金は途絶え、月収は数万円レベルにまで激減。プライドを粉々に砕かれ、自暴自棄になりかけた森脇さんを救ったのは、妻の腹の据わった一言でした。
「生きてるだけでええやん。ご飯と味噌汁さえあれば、人間死なへんよ」
夫がどれほど落ち込んでいようとも、奥様は決して取り乱さず、愚痴をこぼすこともありませんでした。お金が一切かからないトレーニングとして森脇さんが毎日のランニングを始めた際も、妻は文句ひとつ言わずに早朝から送り出しました。この妻の深い包容力と精神的な支えがあったからこそ、森脇さんは走ることに魂を捧げ、『オールスター感謝祭』での感動的な激走や「走る男」シリーズによる再ブレイクへと這い上がることができたのです。