披露宴会場における席次マナーと配置には、伝統的な礼法と機能美に基づいた明確なルールが存在します。高砂に向かって「左側に新郎、右側に新婦」が座る配置が基本です。これには諸説あり、西洋の「男性が利き手である右手を自由に使い、左側に立つ女性を守る」という騎士道精神に由来する説と、日本の陰陽思想における「左上(左が上位)」の概念が結びついたものとされています。
会場全体の配置においては、高砂が置かれる場所が最も「上座」となります。高砂の真正面かつ最も近い円卓には、主賓(会社の上司や恩師など)が着席し、友人、同僚がそれに続きます。そして、高砂から最も遠い出入り口付近の「下座」に、ホスト側である両親や親族が位置するのが日本の婚礼マナーの原則です。
レイアウトを決定する際は、単に伝統を守るだけでなく、「すべてのゲスト席から新郎新婦の表情が見通せるか」という視界確保が極めて重要です。会場の柱の位置や装花の高さを計算し、写真撮影の際にカメラマンやゲストの動線が塞がれない設計を式場プランナーと綿密にすり合わせる必要があります。