特にサスペンス作品において、彼が魅せる「怪演」の破壊力は群を抜いている。善と悪、正気と狂気の狭間で揺れ動く人物を演じさせたら、右に出る者はいない。観客は彼の不敵な笑みや微細な視線の揺らぎに引き込まれ、物語の深層へと迷い込んでいく。
怪演俳優としての評価が高まる一方で、本人は決してお決まりのパターンに甘んじることはない。悪役を演じる際にも、単なる記号的な「悪者」として描くのではなく、その人物が抱える悲哀や歪んだ正義感をバックボーンとして掘り下げる。だからこそ、彼の演じる悪役はどこか魅力的で、観客の心に深く刺さり続けるのだ。