グローバルな宝飾品・ジュエリー産業の動向を見渡すと、指輪の選び方は単なる「サイズ測定」を超え、トータルなファッションスタイルやライフスタイルと密接にリンクする時代へと変化している。近年流行しているレイヤード(重ね付け)スタイルや、ピンキーリング、サムリング(親指用)など、つける指のポジションごとに求められるフィット感は微妙に異なる。
日常的にパソコンを操作するオフィスワーカーや、水仕事が多い家庭環境では、少しでもゆるいリングは落下の原因になり、逆につらすぎるリングは血行不良や皮膚トラブルを引き起こす。ジュエリーは単に鑑賞する美術品ではなく、皮膚と一体化して身につけるプロダクトだ。
プロのスタイリストは「指の関節の形状」にも着目する。関節が太くて指の根元が細い「関節太めタイプ」は、関節をぎりぎり通過するサイズを選ばざるを得ず、根元でリングが回ってしまう。その場合は、リングの裏側に小さなシリコンパーツを装着したり、内側にストッパー用のドット加工を施すなど、個々の指の造形に合わせたチューニングを行うのが賢明だ。