なぜ『七つの大罪』というビッグタイトルで、あれほど顕著なクオリティの低下が起きてしまったのか。真相を探る上で外せないのが、劇場版アニメの興行時期と劇的なスケジュール逼迫に伴うスタジオ移管劇である。
当初、アニメ第1期および第2期を手掛けたのは、圧倒的なクオリティとダイナミックなアクション描写で定評のあるA-1 Picturesだった。しかし、劇場版の制作と並行する中で、プロジェクトのスケジュールは極限まで追い込まれる。テレビシリーズ第3期の放送枠があらかじめ決定していたものの、制作体制の維持が困難となり、土壇場でスタジオ変更を余儀なくされたのだ。
急遽バトンを引き継いだのがスタジオディーンだった。しかし、膨大な作画枚数と高度な戦闘アクションが求められる本作を、極めて短期間で全話完成させるのは物理的に不可能なスケジュールだった。その結果、実際の作画作業の多くは外部の海外グロス請け企業へ委託されることになり、徹底した品質管理が困難な状況へと追い込まれてしまった。