事件から40年近くが経過した現在。メディアの主役は紙媒体からインターネット、そしてSNSへと完全に移行した。しかし、私たちが目にする光景は、1986年のあの夜と本質的に変わっているだろうか。
スマホのカメラが全人類に配られ、一般人がインフルエンサーや著名人のプライベートを無断撮影して拡散する。PV(ページビュー)や「いいね」を稼ぐために個人の尊厳を削り取る過激な動画配信者たち。昭和の「過熱取材」は、今やデジタルな自警団やネット民の手によって、より広範に、かつ日常的に繰り返されている。形を変えた過酷な視線の暴力に対し、現代の社会はいかに向き合うべきか。歴史のデジャヴがここにある。