キメラアントの生態系において、王の誕生は種族の最終目標そのものでした。女王蟻が膨大な人間や優れた念能力者を「摂食交配」によって喰らい尽くし、蓄えられた生命エネルギーの結晶として産み落とされた存在こそがメルエムです。
その誕生は極めて暴虐なものでした。腹を食い破って自力で外界へと這い出たメルエムは、衰弱した実の母に見向きもせず、付き従う配下を気まぐれに処刑するなど、情け容赦のない暴君として描かれます。「余は生物の王である」という絶対的な自負と選民思想を抱き、世界を力で統治することだけを目的に動き出しました。