かつて「旧ソ連の未開拓な辺境」と見なされがちだった中央アジアですが、現地のビジネス環境や旅行事情はここ数年で激変しています。外務省の渡航情報や現地駐在員・旅行者のリアルな声を総合すると、ステレオタイプとは全く異なる現実が浮かび上がります。
ウズベキスタンやカザフスタンの主要都市では、キャッシュレス決済とスマートフォンの配車アプリ(Yandex Goなど)が生活インフラとして完全に定着しています。現地を訪れた日本人旅行者や駐在員の手記によると、「市場の小さな屋台ですらQRコード決済が主流で、現金の出番がほとんどない」「主要ホテルのWi-Fi速度や通信インフラは西欧の地方都市を凌駕している」という証言が多数を占めます。
日本国籍保有者に対するビザ免除措置(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン)が観光のハードルを劇的に下げたことも追い風となっています。治安面においても、主要都市の中心部では夜間の単独歩行が可能なほど落ち着いており、親日的な国民感情も手伝って日本人に対する接客態度は総じて極めて良好です。
しかし、トルクメニスタン国境を巡る手続きだけは例外です。厳格な中立政策と査証管理を敷いており、観光目的での個人旅行には依然として招聘状や公認ガイドの同行が必須となっています。陸路での国境越えには数時間を要する厳密な荷物検査が行われるなど、隣国とは一線を画す閉鎖性が保たれています。