剪定の失敗で特に警戒すべきなのが、「品種による性質の違い」を見落とすことです。手入れの仕方は大きく分けて、古くから日本にあるガクアジサイや西洋アジサイ(旧枝咲き)と、近年爆発的な人気を誇るアメリカノリノキ「アナベル」(新枝咲き)で根本的に異なります。
アナベル剪定方法が一般品種と決定的に異なる理由は、「新枝咲き」という特性にあります。春以降に地面から新しく伸びてきた枝の先端に花芽をつけるため、冬の間にどこまで深く切り詰めても、初夏になれば確実に巨大な花を咲かせます。秋の風情あるドライフラワー状態を冬まで長く鑑賞できる点も、アナベルならではの特権です。
これに対し、一般の西洋アジサイやガクアジサイを「アナベルと同じ感覚」で冬にバッサリ切ってしまうと、形成されていた花芽をすべて捨てることになります。品種のラベルや花の特徴を必ず確認してからハサミを入れる必要があります。