温浴体験と並び、訪問者の心を掴んで離さないのが食事処「柿天舎(してんしゃ)」です。日帰り温泉施設の食事といえば、冷凍食品主体のファミリー向けメニューを連想しがちですが、同店のアプローチは真逆を突き進んでいます。
看板メニューである十割蕎麦は、厳選した国産の蕎麦粉のみを使用し、つなぎを一切使わずに店内の専用工房で打ち上げられています。運ばれてきた瞬間に広がる芳醇な蕎麦の香り、エッジの立った歯ごたえ、喉越しの清涼感は、名店と呼ばれる蕎麦専門店に引けを取りません。揚げたてサクサクの季節の天ぷらとのセットは、来館者の大半が注文する定番の逸品です。
そして料理の味わいを何倍にも引き立てるのが、座敷席の大きなガラス窓の向こうに広がる日本庭園です。庭園の木々の緑、池の水面、夜間のライトアップされた情緒ある光景を眺めながら手繰る蕎麦は、日頃の喧騒を忘れさせる特別な時間を与えてくれます。