2011年6月23日、早朝。不可思議/wonderboyは不慮の交通事故によって突如として命を落とした。享年23。アルバムのリリースを控え、アーティストとしてまさに飛躍の時を迎えていた最中の悲劇だった。
一部で囁かれた病気説や事件説といった都市伝説的な噂は事実ではない。夜間の移動中に起きた不慮の事故であり、彼の命はあまりにも呆気なく、そして残酷に奪われたのだ。残された仲間やレーベル関係者は深い絶望に包まれたが、彼の遺志と楽曲を未来へつなぐべく奔走した。
後に公開されたドキュメンタリー映画『Living Behavior Final Thinking』では、彼が生前に遺した貴重な映像や、彼を間近で支え続けた人々の証言が記録されている。カメラが捉えていたのは、等身大の悩みや焦燥感を抱えながらも、泥臭くマイクに向かい続けた一人の青年・不可思議/wonderboyのありのままの姿だった。映画を通じて明かされたのは、死の恐怖や陰鬱さではなく、生きることそのものへの凄まじい執着とエネルギーである。