天の川をクリアに鑑賞するための鉄則は、何よりも月明かりを避けることだ。月が夜空を照らす満月の夜、淡い星の光はあっけなくかき消されてしまう。狙うべきは月が姿を隠す「新月期」。その前後数日間が、漆黒の闇に銀河のアーチがくっきりと浮かび上がる黄金の観測ウィンドウとなる。
季節ごとのピーク時間も頭に入れておきたい。春先なら未明の東南の空、初夏から夏本番にかけては21時から深夜2時にかけて南の空高くへと昇り詰める。秋になれば日没直後の南西の空へと移ろい、やがて地平線へと沈んでいく。
日本国内屈指の観測地として名高いのが、長野県の野辺山高原や乗鞍岳、伊豆半島の爪木崎、そして満天の星が降り注ぐ沖縄県の波照間島だ。標高が高く空気が澄んだ高原や、視界が開けた海岸線は人工光の干渉を受けにくい。寒暖差に対応できる防寒具と、夜目を奪わない赤色LEDライトをバッグに忍ばせて出発しよう。