視聴環境の構造変化も、この現象を強力に後押ししている。かつてのお茶の間向け地上波ドラマでは、誰からも好かれる無難な爽やかさが主役に求められていた。しかし、Netflixなどのグローバル配信やTVerでの見逃し配信が視聴スタイルの中心となった今、求められるのは「サムネイル1枚で指を止めさせる強度」だ。
特に世界的な潮流であるダークなサスペンスドラマや心理劇において、爬虫類顔の俳優が放つ不穏な佇まいは不可欠な要素となった。明るいリビングで流し見されるテレビから、手元のスマートフォンや暗い部屋のモニターで没入して観るコンテンツへ。視聴体験がパーソナルかつ高精細になったことで、微細な表情筋の動きで心理描写を表現できる彼らの独壇場が完成した。