インターネット上の掲示板やSNSでは、長年にわたりワンオクTakaとマイファスHiroの不仲説の真相をめぐって様々な憶測が飛び交っていました。「共演を避けている」「互いのバンド名を口にしない」といった表層的な事象が、まことしやかに不仲の根拠として語られていた時期があります。しかし、現場の音楽関係者や熱心なロックファンの間では、それが単なる不仲ではなく「互いの尊厳を守るためのプロの境界線」であることは自明の理でした。
その決定的な転機となったのが、2026年11月14日に東京ドームで開催された伝説のライブ『VS』です。ONE OK ROCKとMY FIRST STORYによる最初で最後の直接対決。このワンオクとマイファスの対バンが東京ドームで実現した瞬間、日本中の音楽ファンが息を呑みました。MY FIRST STORYがオープニングを飾り、MCでHiroは声を詰まらせながら、兄に対する長年の愛憎、追いつけなかった劣等感、そして音楽を続ける理由となった兄への最大の敬意を包み隠さず吐露しました。
それを受けて登場したONE OK ROCKのTakaは、圧倒的なスケールのパフォーマンスで応戦しながらも、MCで弟の成長を認め、誇らしげな笑顔を見せました。アンコールで見せた熱い抱擁と、ステージ上で交わされた生の言葉は、ネット上の浅薄な不仲説を完全に粉砕しました。あれは兄弟の喧嘩の決着ではなく、少年時代からの呪縛を解き放ち、対等な男同士、トップアーティスト同士として認め合った歴史的和解の瞬間だったと言えます。