ここで素朴な疑問が浮かぶ。果たして国家機関や公的団体による明確な「公認リスト」は存在するのだろうか。
結論から言えば、農林水産省や日本麺類業団体連合会といった公的機関が「これが三大うどんである」と法令や公式文書で一意に決定した事実は存在しない。農林水産省の郷土料理データベースなどには各地域の特色あるうどんが選出されているものの、順位付けや特定3種の指定は行われていないのだ。業界関係者も「地域ごとの多様性こそが価値であり、固定化する必要はない」と語る。つまり、最後の枠が決定されていないからこそ、全国の産地が切磋琢磨し、多様な食文化が現代まで瑞々しく生き残ってきたと言える。