走り高跳び世界記録は何M?男子2M45と女子37年ぶり更新の真実

走り高跳び世界記録は何M?男子2M45と女子37年ぶり更新の真実

走り高跳び世界記録は何M?男子2M45と女子37年ぶり更新の真実とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

走り高跳びの歴史を語る上で欠かせないのが、1968年メキシコ五輪でディック・フォスベリーが披露した「背面跳び(フォスベリー・フロップ)」の誕生です。それまでの主流だったベリーロール(腹ばい跳び)や正面跳びを過去のものにし、跳躍競技のパラダイムシフトを起こしました。

背面跳びが物理学的に優れている最大の理由は、「身体の重心位置をバーより低い位置に保ったままバーを越えられる」という点にあります。

アーチ状に背中を反らせて頭、肩、腰、足と順番にバーを通過させることで、瞬間ごとの人体の重心(質量中心)はバーの数センチ下を通過します。つまり、選手は自らの重心をバーの高さまで持ち上げる筋力を使わずに、より高いバーをクリアできるのです。現在のトップ選手たちは、この重心コントロールをミリ単位で最適化し、自らの跳躍可能高さを極限まで引き出しています。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。