ネット掲示板やSNS上で拡散される言説には、長年信じ込まれてきたものの、現代のスポーツ科学によって否定された都市伝説が数多く存在します。その代表格が「筋トレをすればどんな鬱病も完治する」という極端な言説や、「筋肉痛を数時間で消し去る裏技」といった非科学的なトピックです。
確かに適度なレジスタンストレーニングがBDNF(脳由来神経栄養因子)の分泌を促し、軽度の抑うつ気分を改善することは多数の学術論文で証明されています。しかし、重度の臨床的うつ病や自律神経失調症を抱える患者に対し、過度な高重量トレーニングを課すことはコルチゾールの過剰分泌を招き、かえって症状を悪化させるリスクを孕んでいます。「筋肉がすべてを解決する」というネットミームを盲信し、医療機関の受診を遅らせてしまう事例は現場の医師からも警鐘が鳴らされています。
また、筋肉トレーニング最新情報2026における筋肥大エビデンス最新研究のトピックとして注目すべきは、「筋肉痛(DOMS)の強さは筋肥大の指標にならない」という結論です。筋肉痛は単なる結合組織の微細損傷や炎症反応であり、痛みが強いからといって筋肉がより大きく成長するわけではありません。さらにネット上で散見される「冷水シャワーで筋肉痛を急速消滅させる」といった手法も、急性期のアイシングが筋タンパク質合成のシグナル経路を阻害し、筋肥大効率を落としてしまうことが近年の研究で判明しています。