チケットの当落発表時、もっとも賛否が分かれるのが3階席とバルコニー席のエリアです。特に検索窓で多く調べられているのが「3階席の高さに対する恐怖感」です。実際に3階席のゲートをくぐると、目の前には想像以上の急勾配なすり鉢状のスタンドが視界に飛び込んできます。ビル4階から5階相当の高さからステージを急角度で見下ろす形になるため、高所恐怖症の方や平衡感覚に不安がある方は、着席した瞬間に足がすくむような感覚を覚えることも珍しくありません。
安全上の配慮から、3階席の最前列には視界を遮らない高さのスチール製手すりが設置されていますが、公演によっては「スタンディング禁止(完全着席指定)」のルールが適用されるケースが多々あります。急な傾斜ゆえに立ち上がると前のめりになり転落の危険があるためです。しかし裏を返せば、座ったままでも前の観客の頭が視界に一切被らず、ステージ全景と照明演出の全貌をまるで鳥瞰図のようにクリアに見渡せるメリットを持っています。
各フロアの左右側面にせり出すバルコニー席と見切れ席の真相についても触れておかなければなりません。バルコニー席(L側・R側)は、ステージとの物理的な距離が非常に近く、手すり越しに演者を間近に感じられるプライベート感が魅力です。しかし、舞台に対して斜め上から覗き込む角度になるため、自分が座っている側のステージ袖や奥側のセットが見えなくなる「構造的見切れ」が必然的に生じます。ステージ奥で繰り広げられる演出や背景スクリーンの映像演出を余すところなく楽しみたい場合は、見切れのリスクを十分に織り込んでおく必要があります。