インターネット上の掲示板やSNS、知恵袋などでは、新宿東口駅前店の閉店を巡って「客足が減っていたから潰れた」「西口のヨドバシに敗北した」といったネガティブな言説が散見されます。しかし、これらの噂と現場の実態には明らかな乖離があります。
当時のPOSデータや関係者の証言を突き合わせると、新宿東口駅前店の単位面積あたり売上高は決して低い水準ではありませんでした。むしろ、新宿駅東口広場の目の前という圧倒的なトラフィックにより、消耗品(電池・充電器・イヤホン・SDカード等)や緊急性の高いモバイル小物の消化スピードは全社屈指を記録していたのです。
では、なぜネット上では「不採算で撤退した」という誤解が定着してしまったのか。その原因は「店舗の混雑感と品揃えに対するユーザーのフラストレーション」にありました。
当時の利用者の投稿を精査すると、「狭い通路に商品が詰め込まれていてベビーカーや車椅子で通れない」「店員を捕まえようとしてもレジに長蛇の列ができていて相談できない」「展示スペースが狭すぎて冷蔵庫や洗濯機の実機を比較できない」といった構造的な不満が噴出していました。ネットユーザーが抱いていた「狭くて買いにくい」という体感が、閉店のニュースと結びついた結果、「客が離れて潰れた」という誤ったナラティブに変換されてしまったのが真相です。