やってはいけない実家相続の罠!2026年最新の法改正と大損回避策

やってはいけない実家相続の罠!2026年最新の法改正と大損回避策

やってはいけない実家相続の罠!2026年最新の法改正と大損回避策に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。

ネット上の情報では「不要な実家は相続放棄すればいい」「国に引き取ってもらえば安心」といった安易な言説が散見されますが、そこには極めて過酷な制度上のハードルが存在します。

実家相続放棄の期限と手続き詳細まとめ

相続放棄の申述期限は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」と厳格に定められています。葬儀や四十九日法要に追われている間に3ヶ月はあっという間に経過します。

注意すべきは、自分が放棄しても実家が消滅するわけではない点です。第1順位(子ども)全員が放棄すれば第2順位(親・祖父母)、第3順位(兄弟姉妹・甥姪)へと管理責任と負債が転がり込みます。親族全体に事前に根回しをしないまま放棄を申し立てた結果、親戚中から激しい批難を浴びる事態が頻発しています。また、法改正後も「現に占有している者」は、次の管理者に引き渡すまで不動産の保存義務を負い続けるため、鍵を返せば免責されるわけではありません。

相続土地国庫帰属制度の現在の審査基準

2023年4月に新設された国庫帰属制度ですが、相続土地国庫帰属制度の現在の審査基準は極めて厳格です。制度を利用するための大前提として、「建物が存在しない更地であること」が義務付けられています。

つまり、老朽化した実家を国庫に帰属させるには、所有者の自腹で木造家屋の解体費用(200万〜400万円程度)を工面しなければなりません。その上で1筆あたり1万4,000円の審査手数料を支払い、境界が確定しているか、土壌汚染がないか、崖地や危険な法面がないかといった詳細な審査をクリアし、最終的に原則20万円以上の負担金(10年分の標準的な管理費用)を国に納付する必要があります。「国が実家をタダで引き取ってくれる」という認識は完全な誤解です。

実家売却3000万円特別控除の適用条件と経緯

売却を選択する場合に絶対に逃してはならないのが、空き家の発生を抑制するための特例措置である「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の3,000万円特別控除」です。昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震基準の戸建て住宅が主対象でしたが、法改正によって売却後の買主による解体・耐震改修工事でも適用が認められるなど、要件緩和が進んでいます。

しかし、相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却しなければ適用されません。兄弟間の揉め事で3年を過ぎてしまえば、控除を受けられず譲渡所得税が百万円単位で余計にかかることになります。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。