小宮悦子さんの足跡を語る上で欠かせないのが、日本のテレビジャーナリズムにおける構造改革です。1985年にスタートしたテレビ朝日の『ニュースステーション』で、メインキャスター・久米宏さんのサブキャスターに抜擢された小宮さん。当時、女性アナウンサーの役割は「アシスタント」「原稿読みの添え物」とみなされることが多かった時代に、鋭い突っ込みと知的な解説、そして時に見せる人間味あふれるリアクションで、日本の報道番組における女性の地位を根本から覆しました。
スタイリッシュなスーツの着こなしやショートカットヘアは、バブル期の働く女性の憧れの的となり、ファッション誌で特集が組まれるほどの社会現象となりました。1991年にフリーに転身した後もテレビ朝日の報道を支え続け、1998年からは夕方の『スーパーJチャンネル』のメインキャスターに就任。通算で25年間もの長期にわたり帯報道番組の最前線に立ち続けた実績は、日本の女性アナウンサー史上でも類を見ない大記録です。