今回の連続的な揺れの背景として注視されているのが、千葉県東方沖の海底で定期的に発生する「スロースリップ(ゆっくりすべり)」現象だ。太平洋プレートと北米プレートの接合面が、数日から数週間をかけてじわりと滑り動くことで、周囲の断層に新たな歪みを蓄積させていく。この地殻の微細な動きがトリガーとなり、周辺の小規模な断層群が連鎖的に破壊される構図が過去の観測でも浮き彫りになってきた。
専門家によるGPS観測データの解析結果でも、陸側のプレートが微妙に移動している様子が捉えられている。ひずみがゆっくりと解放されているとみる向きもある一方、これがより巨大な海溝型地震の引き金になり得るという慎重な見方も根強い。海溝の奥深くに秘められた力学的な変化から目が離せない状況が続いている。