ポッキーのCM史を語る上で欠かせないのが、社会現象を巻き起こした名作CMと、それを彩った歴代タイアップ楽曲の存在です。
2006年から2008年にかけて放映された新垣結衣の「ポッキーダンス」CMは、日本のCM史に残る金字塔となりました。ORANGE RANGEの「DANCE2 feat. ソイソース」や、いきものがかりの「じょいふる」に合わせ、赤いリボンや黄色いパーカーを身にまとったガッキーが全身全霊ではじける姿は、瞬く間に全国の視聴者を虜にしました。当時、ファッション誌のモデルから本格女優へとステップアップしていた新垣結衣は、このCMをきっかけに国民的人気女優へと一気に駆け上がりました。
その後、2010年代に入ると、忽那汐里や益若つばさらによるポップな展開を経て、より情緒的でストーリー性の高いアプローチへと進化していきます。有村架純が起用されたシリーズでは、「おとなポッキー」や友達同士の温かい繋がりを描き、親しみやすさと透明感を前面に打ち出しました。
さらに2018年以降の南沙良と宮沢りえによる「母娘シリーズ」は、BUMP OF CHICKENの楽曲などを背景に、反抗期や進路に悩む女子高生のリアルな心情を繊細に描写。南沙良はこのCMで見せた卓越した表現力が高く評価され、のちのNHK大河ドラマ出演や数々の映画主演へと繋がる決定的な足がかりを築きました。