サンリオの持続的な将来性を語る上で欠かせないのが、世界市場におけるプレゼンスの再拡大です。かつて同社の海外展開戦略は北米市場での急拡大と急失速という痛恨の経験を味わいましたが、現在は中国、東南アジア、欧州、そして北米において各地域の商慣習に合わせた分散型のライセンス戦略を構築しています。
特に記念碑的な節目となったのがハローキティ50周年です。世界的なラグジュアリーブランドから気鋭のストリートファッション、グローバルコスメブランドに至るまで、国境と世代を超えた大規模なアニバーサリーコラボレーションが連鎖。これが単なるノスタルジー消費にとどまらず、Z世代やα(アルファ)世代を巻き込んだ新たなカルチャームーブメントへと昇華しました。
また、デジタル戦略とIP展開の融合も急速に進展しています。オンラインゲーミングプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」上でのバーチャル空間構築をはじめ、デジタルコレクティブルやメタバース空間へのIP提供、さらにはVTuberプロジェクトの推進など、フィジカルなモノの枠組み組みを超えた接点を急増させています。
2024年から2025年にかけて実施された株式分割(1株につき3株など)は個人投資家の裾野を広げ、続く2026年の業績予想においても、国内外のライセンス収益伸長とデジタル関連のロイヤルティ拡大を背景に、市場コンセンサスを上回る堅調な成長が見込まれています。サンリオの株価と将来性は、特定の地域や単一キャラクターに依存しない「真のグローバルIPコングロマリット」としての変革を織り込む形で推移しています。