2010年代以降、物理メディアのCDからサブスクリプション型サービスへの移行が急速に進んだ。Spotifyをはじめとするグローバルプラットフォームの普及は、音楽の消費速度を加速させただけではない。過去の広大なアーカイブへのアクセスを容易にし、旧来の国境という概念をあっけなく消し去ったのだ。
国内の音楽配信市場が拡大する中で起きた最大のサプライズが、70年代から80年代のシティ・ポップに対する世界的な再評価である。竹内まりやの『Plastic Love』や松原みき『真夜中のドア〜stay with me』が、海外のDJやリスナーのSNS経由でバズを引き起こした。洗練された都会的なコード進行とアナログ特有の温かいサウンドが、時空を超えて海外のZ世代を魅了している。