タイパ(タイムパフォーマンス)を重視し、倍速で動画を消費するデジタルネイティブ世代。彼らが今、この5分を超える重厚なバラードに足を止めている。SNSのショート動画では、歌詞の一節を切り取った投稿が何百万回も再生され、コメント欄には10代、20代のリアルな悩みが書き込まれている。
「綺麗事ばかりの大人たちの言葉より、長渕の剥き出しの言葉の方が信用できる」。ある若者はそう呟いた。挫折や痛みを隠さず、むしろそれを抱えたまま立ち上がれと歌う「ひまわり」は、過剰な自己責任論に疲弊した若者たちの心を、根本から救い出しているのかもしれない。