大手着付けサロンおよび都内ホテルウェディングの現場担当者への取材、ならびにSNSや質問プラットフォーム(知恵袋・発言小町等)に寄せられた参列者のリアルな声を分析すると、ネット上の建前と現実のギャップが浮かび上がってきます。
「友人グループの中で自分だけ着物で参加したところ、新郎新婦のご両親から『遠方からわざわざ着物を着て来てくださり、本当に会場が引き締まりました』と深く頭を下げられて涙が出そうになった」という好意的な体験談が多数を占める一方、以下のような後悔の声も目立ちます。
「祖母から譲り受けた自前の小紋に豪華な袋帯を締めて出席したら、着付け師の方に『この着物はどんなに帯を格上げしても街着なので、格式の高いホテルウェディングでは格落ちになります』と直前に指摘され、終始肩身の狭い思いをした」
このように、「高価な着物=礼装」という誤解による失敗が頻発しています。どんなに高級な大島紬や結城紬であっても、紬(つむぎ)は織りの着物であり、分類上はカジュアルウェアです。披露宴のような祝宴には、必ず「染めの着物(訪問着・留袖・色無地など)」を選ばなければなりません。