一方で、未払いを続ける側のリスクが年々高まっているのも紛れもない事実である。NHKは近年、法律家チームを増強し、未払い者に対する支払督促や訴訟手続きをシステム化させている。一度裁判所で支払命令が確定すれば、最悪の場合は給与や預貯金の差し押さえにまで至るケースが実際に報告されている。
放送法第64条は「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約を締結しなければならない」と定めている。最高裁判所も過去の判決でこの受信料制度を合憲と判断しており、法的な観点から見れば未契約状態を放置することは常に賠償リスクを抱え続けることを意味する。だが、この強力な法治の網ですら、全員に例外なく適用できないという現実が制度のジレンマを深めている。