失脚劇から時間が経過した現在、SNSやネット掲示板などでは堤義明氏に対する評価が二分されています。単なる「法令違反を犯した独裁者」という一面的な見方だけでは捉えきれない、巨大な功績が存在するためです。
ネット上の反応や関係者の回顧録を検証すると、以下のような功罪が浮き彫りになります。
- 観光・リゾート産業の近代化:苗場プリンスホテルや各地のスキー場開発、スケートリンク整備など、若者文化とレジャー需要をゼロから創出した先見性。
- スポーツ振興の金字塔:根本陸夫氏を招聘して築き上げた西武ライオンズの黄金時代、長野冬季五輪の招致成功、日本オリンピック委員会(JOC)の初代会長就任など、日本スポーツ界への多大な貢献。
- 同族支配の弊害:「社員に考える隙を与えない」とまで言われたトップダウン人事、コクドを介した不透明な株式持ち合い構造、法令遵守(コンプライアンス)意識の欠如。
昭和から平成初期にかけて、同氏の強烈なリーダーシップが日本の余暇文化を劇的に進化させたことは紛れもない事実です。一方で、時代の変化とともに求められるようになった「情報の透明性」と「コーポレートガバナンス」に適応できなかったことが、悲劇的な幕引きを招く要因となりました。