同社が製造する製品のなかでも、技術的難易度が最も高いとされるのが「チョコモナカジャンボ」です。アイスクリームは食品表示基準上、賞味期限の表示を省略できるほど品質変化が少ない食品とされています。しかし、森永製菓グループはあえてそこに「鮮度」という概念を持ち込みました。
最大の強みは、モナカの吸湿を防ぐ独自のコーティング技術です。モナカの内壁全面に微細な隙間なくチョコレートを均一にスプレー塗布し、アイスの水分がモナカ生地へ移行するのを防ぐ物理バリアを構築しています。わずかコンマ数ミリの油分層のブレが、消費者が口にした瞬間の「パリッ」という心地よい咀嚼音を損なう原因となるため、大和工場では極めて高精度な温度管理とスプレー圧制御が行われています。
さらに取材によると、工場から卸・店舗へ届くまでの流通リードタイムを最短化する「鮮度デリバリー体制」が徹底されています。製造後原則5日以内に出荷する驚異的な生産管理サイクルを維持しており、工場での精密な自動化ラインと、日々の出荷調整を支える熟練オペレーターの技術が、あの食感を支え続けています。