二人の出会いは、アリスが結成された1970年代初頭にまで遡ります。当時の堀内さんは大阪・関西のアマチュア音楽シーンで活動しており、まだ世間に名前が知られていない下積み時代でした。知人の紹介やライブ活動を通じて出会った二人は自然と惹かれ合い、アリスが本格的にブレイクする前の1974年頃に結婚へ至ったと伝えられています。
結婚当初の生活は極めて過酷なものでした。アリスはデビュー後すぐに売れたわけではなく、全国をワゴン車1台で回る過密日程をこなしながらも、経済的には苦しい日々が続きました。当時の特番インタビューや自著で語られた妻とのエピソードによると、風呂なし・トイレ共同の狭い木造アパートに暮らし、食費を切り詰めながら明日の成功を夢見ていたといいます。
奥さんは決して不平不満を言わず、内助の功で家計をやりくりし、夫が音楽だけに集中できる環境を整え続けました。1977年に「冬の稲妻」、翌年に「チャンピオン」が大ヒットし、アリスが社会現象となる激動の時期も、奥さんは家庭の平穏を守り、夫の精神的な支柱となり続けました。