番組が放送される水曜夜、X(旧Twitter)をはじめとするSNS空間は関連ワードで埋め尽くされます。ネットカルチャーとの親和性が極めて高い本作ですが、水曜日のダウンタウンネットの反応評判を深掘りすると、過激な実験性に対する賛辞と、コンプライアンスの境界線を揺さぶる手法への拒絶反応が激しく衝突している構造が浮き彫りになります。
視聴者の熱烈な支持を集める最大の要因は、演出を手掛ける藤井健太郎氏が自著『悪意とこだわりの演出術』などで公言している通り、「テレビの嘘を暴く」「予定調和を徹底的に破壊する」という妥協なきリアリズムです。ヤラセが蔓延した平成バラエティへの批評性を内包し、タレントの本性を剥き出しにさせる実験装置としての完成度が、熱心なお笑いフリークを唸らせています。
しかしその一方で、ネット上には「悪趣味すぎる」「いじめの構造を再生産している」といった批判の声も根強く存在します。特に、後輩芸人が先輩芸人の理不尽な命令にどこまで従うかを試す上下関係検証ドッキリや、一般人を巻き込んだ検証においては、視聴者が抱く倫理的拒否反応が可視化され、時に炎上へと発展してきました。ネット上で絶賛される「攻めたバラエティ」という評価の裏には、視聴者に居心地の悪さや倫理的葛藤を突きつける両刃の刃が存在しています。