大谷がこれほどまでの大型化に踏み切った背景には、過酷を極めるメジャーリーグの環境があります。
第1の理由は、160km/h超の動く剛速球に力負けしないスイングスピードの獲得です。メジャーの屈強な投手陣が投じる重い球をスタンドへ叩き込むには、手先だけの技術ではなく、強靭な体幹と下半身の質量が不可欠でした。
第2の理由は、162試合の過密日程と移動ストレスに耐えうる耐久力です。アメリカ大陸を横断するハードな移動と連戦のなかで、シーズン終盤までパフォーマンスを落とさないためには、エネルギーの貯蔵庫となる頑丈なフィジカルが絶対条件となります。
二刀流として投手・打者の両面でフル稼働する負荷は通常の選手の2倍以上。筋肉の鎧をまとうことは、故障から身を守る最大の防具でもありました。