菅原氏の知名度を決定づけた著書『ヤクザとオイルマネー』は、単なる暴露本ではなく、実物経済とアングラマネーが複雑に絡み合う現実を描いた第一級のドキュメントだ。中東の石油取引や国際送金ネットワークの裏に潜む実態を、自らの体験を踏まえて精緻に描き出し、出版界と金融界に大きな衝撃を与えた。
この作品が提示したのは、表の金融システムがいかに裏社会の資金力や人脈と切っても切れない関係にあるかという冷酷な事実である。ジャンルとしての評価を確立させた同著は、国際マネーロンダリングのカラクリを知る上でも今なお色褪せない価値を持っている。