なぜ「閑散」と噂される?なんばOcatの衝撃の真相とバスターミナルの現在を現地調査

なぜ「閑散」と噂される?なんばOcatの衝撃の真相とバスターミナルの現在を現地調査

なぜ「閑散」と噂される?なんばOcatの衝撃の真相とバスターミナルの現在を現地調査とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

平日の昼下がりに現地を訪れると、吹き抜けが広がるアトリウムには穏やかな時間が流れています。心斎橋筋商店街や道頓堀、なんばグランド花月周辺が国内外の観光客で足の踏み場もないほどの混雑を見せているのに対し、OCATの館内はゆったりとした歩行空間が保たれており、このコントラストが「OCATなんば閑散理由と現在の様子」としてネット上で語られる直接の要因です。

しかし、商業施設アナリストの現場観察によると、この現象には明確な背景があります。第一に、OCATは開業当初、関西国際空港へ出発する旅行者が都心部でチェックインを行う「シティ・エア・ターミナル」として巨額の事業費を投じて建設されました。航空会社のカウンターや手荷物預け入れ設備を収容するため、一般的な駅ビルとは一線を画す天井高と幅広のコンコースが設計されたのです。2001年のアメリカ同時多発テロ以降、国際的な保安基準の強化によってCAT機能そのものは撤退を余儀なくされましたが、器としての広大なスケールはそのまま残りました。そのため、同じ通行人数であっても、通路の狭い一般的な商業施設に比べて「人がまばら」に見えてしまう建築構造上の特性が存在します。

第二に、来館者の行動パターンが「特定の時間帯に集中する」という点です。朝夕の通勤時間帯におけるJR難波駅の乗降客、午前中や夕刻に関西空港を目指すリムジンバスの利用者、そして夜21時以降に全国へ出発する夜行バスの乗車客など、機能ごとのピークが明確に分かれています。日中の閑散とした時間帯だけを切り取って「衰退」と断じるのは、この複合施設の真の姿を見誤る要因となっています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。