彼女の表現の原点を辿ると、映画『桐島、部活やめるってよ』で見せたあの圧倒的な透明感と冷徹なまでの美しさに突き当たる。スクリーンデビュー初期に放ったあの鮮烈な光は、スクリーンからテレビ画面へと主戦場を広げても色あせることはなかった。むしろ、映画という濃密な制作環境で培われた演技の「密度」が、テレビドラマという連続的なフォーマットに持ち込まれることで、作品全体のクオリティを引き上げる結果を生んでいる。
映画的な長尺の思考と、ドラマ的な展開の速さ。その二つを自在にコントロールできる俳優はそう多くない。カメラが回る瞬間に場の空気を一瞬で塗り替える緊張感は、10代の頃から映画の現場で第一線の監督たちと渡り合ってきた経験の賜物である。