桃の扱いで果皮と並ぶ難所が「種(核)の除去」です。柔らかい桃に無理やりスプーンを突っ込むと中心部から果肉が崩落し、逆に実が締まった品種では種が果肉をがっちりと掴んで離しません。この難題をスマートに解決するのが、プロが教える桃の剥き方と切り方における定番「アボカド切り」です。
アボカド切りを取り入れることで、種の周囲を傷つけることなく均等なくし形に切り分けることが可能になります。具体的なステップは以下の通りです。
【桃のアボカド切り手順】
- 割れ目に沿って刃を入れる:桃の表面にある縦のくぼみ(縫合線)にペティナイフの刃先を当て、中心の固い種に当たる深さまで刃を入れます。そのまま種を軸にする感覚で、桃を回しながらぐるりと一周切り込みを入れます。
- 左右に優しくねじる:切れ目を境に左右の半球を両手で包み込むように持ち、互い違いにひねりを加えます。アボカドと同様に、片側の果肉から種がポロリと外れます。
- 残った種を取り除く:種が残った半球に対し、スプーンの先を種の側面に差し込んでテコの原理で押し出すか、ペティナイフの角で種を引っ掛けて外します。これが最も安全かつ迅速な桃の種の簡単な取り方です。
- くし形に切り分けて皮を剥く:種が取れた半球をそれぞれ4等分(全体で8等分)にカットします。くし形になったピースは、端から皮をつまんでめくるか、包丁の背をまな板に密着させて刃を滑らせるだけで綺麗に果皮が離脱します。
山形県の「おどろき」や福島県の「あかつき」初期出荷分など、果肉が締まった固い桃の皮の剥き方としては、このアボカド切りとキッチン用ピーラーの併用が最も失敗がありません。固い果肉は熱湯処理を施しても皮離れが起きにくいため、物理的に薄く皮を削ぐアプローチが最も効率的です。