周囲から自然と慕われる人物を観察すると、外見的な華やかさや巧みな話術とは一線を画す共通項が浮かび上がります。臨床心理学や組織行動論の調査でも裏付けられている人間性が高いと言われる決定的な理由は、相手の自己重要感を満たしつつ、自らの感情を高度にセルフコントロールできる「情動知能(EQ)」の高さにあります。
多くのビジネスパーソンが共感を寄せる人間性が高い人の特徴と共通点を整理すると、以下の3つの要素に集約されます。
第1に、「誰に対しても態度の温度差がない」点です。役員の前でも飲食店の店員の前でも、まったく変わらない敬意を持って接する姿勢は、周囲の観察者に強烈な安心感を与えます。社会心理学でいう「観察者効果」の通り、周囲は本人が自分以外の第三者にどう接しているかを冷静に見極めています。
第2に、「手柄を譲り、責任を引き受ける姿勢」です。成功した際には「現場の頑張りのおかげ」と周囲を立て、トラブル発生時には矢面に立って事態の収拾に動く。この行動パターンが、言葉以上にその人の器の大きさを雄弁に物語ります。
第3に、「感情の波を他人にぶつけない精神的自立」です。機嫌の良し悪しで職場の空気を支配しようとせず、常にフラットな態度を崩さない人物のそばには、自然と人が集まり、本音の相談が持ちかけられるようになります。