二人の関係性に新たな風を吹き込んだのが、2000年代後半からレギュラー格となったコキンちゃんの存在です。ドキンちゃんの妹分として青い涙を武器にするコキンちゃんは、バイキン城の力関係をさらに複雑なものへと変貌させました。
コキンちゃんの涙を浴びると、どんな屈強なキャラクターも強制的に涙が止まらなくなってしまいます。ドキンちゃんですら手を焼くこの自由奔放な居候第二号に対し、バイキンマンは完全に振り回されるポジションに追いやられます。しかし、このコキンちゃんの介入によって、バイキン城には従来の「主従関係」だけでなく、一種の「疑似家族的な空気感」が醸成されることになりました。
ドキンちゃんが姉としてコキンちゃんを叱り、バイキンマンがその間に挟まれてオロオロしながらも二人の世話を焼く。血の繋がりこそないものの、互いの欠点やわがままを受け入れながら同じ屋根の下で暮らし続ける姿は、現代社会における「選択的家族(血縁によらない絆)」の縮図とも受け取れます。