受験生が最も悩む論点が、同市内にキャンパスを構える旧帝国大学・名古屋大学との難易度比較です。「名大落ち名市大」という言葉が示す通り、両者の間には依然として明確な壁が存在するものの、受験戦略上は単純な上下関係では片付けられません。
両校の記述試験を比較すると、名大が「高度な思考力と難問への粘り強さ」を求めるのに対し、名市大は「標準〜やや難レベルの確実な処理力と高得点勝負」という性格を持ちます。一問の失点が命取りになる名市大の入試現場について、大手予備校の合格者手記や現役生の生の声からはリアルな実情が浮かび上がります。
「名大模試でC判定が続いていたため、共通テスト後に名市大へ出願先を変更した。しかし、周りは同じように名大・名工大から下げてきたハイレベル層ばかり。標準問題を1問ケアレスミスしただけで不合格になりかねない緊張感があり、精神的には名大受験以上のプレッシャーだった」(経済学部合格者・手記より)
在学生への取材でも、「周囲の半分程度は名大を本気で目指していた学生」という証言が目立ちます。キャンパス内の学習意欲は高く、地方公立大学にありがちな閉塞感は薄いものの、「名大コンプレックス」を抱えたまま入学してくる層が一定数存在する点も現場の偽らざる空気感です。